シマノ 21カルカッタコンクエスト
100/101 | 100HG/101HG | |
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ギア比 | 5.6:1 | 7.4:1 |
自重 | 220g | 220g |
スプール寸法 | 33/19 | 33/19 |
糸巻き量 | 12lb/100m 14lb/90m | 12lb/100m 14lb/90m |
巻き上げ長 | 58㎝ | 77㎝ |
ベアリング数 | 13BB 1RB | 13BB 1RB |
前モデル、14カルカッタコンクエストから7年。
2021年ニューカルカッタコンクエストが発売になりました。
「インフィニティドライブ」や「マグナムライトスプールⅢ」を搭載する21カルカッタコンクエスト。
一体どんなリールになっているのか、レビューしていきたいと思います。
カルカッタコンクエストという世界
丸型。
ゴールド。
クラシカルな造形に華美な風貌が唯一無二。
それがカルカッタコンクエストでございます。
巻き心地はシルキーアズバターで、マキモノが大好きなアングラーが特にこのカルカッタコンクエストを愛すると、そういう印象があるリールです。
がっちりした鉄のカタマリ感に、セクシーすぎるゴールド。
そこにドラグクリックサウンド、クラッチのサウンド、メカニカルノブのクリックサウンドが奏でる贅沢な音色が加わります。
サイドカップを開け閉めする時もただ単純にパカッ、カチャッとなるのではなく、そこにも独特なシルキーさとヌメヌメ感がある不思議。
シルキーだという表現を巻き心地以外で使うことになるとは、誰が想像したでしょうか。
21カルカッタコンクエスト専用ケース
21カルカッタコンクエストには専用のケースが付属します。
アンタレスも同様のケース付きですが、異なるのはカラー。
この写真では伝わりにくいのですが、若干ブラウンなカラーになってます。
ゴールドの文字にダークブラウンの組み合わせがかっこいいです。
21カルコン100のボディサイズ
カルカッタコンクエスト50が大好きというお話です。 シマノ カルカッタコンクエスト50 軽いものをより気持ちよく、より遠くに飛ばすなら、他の選択肢がたくさんある今日。 カルカッタコンクエストのBFSなるモデルもあるなかで、かつては[…]
カルカッタコンクエスト50並みに小さいというコンパクトさが話題になった21カルカッタコンクエスト100/101。
カルカッタコンクエスト50と並べてみると、確かに小さいというのがわかります。
このコンパクトさが握りやすさに繋がっているのは間違いないです。
なんですが、自分の手は多分どちらかというと大きめでして、装着するリールシートとの相性もあるのですが、若干窮屈になる場合も。
こればっかりは人による、合わせるロッドによるというなかなかに難しい問題かなと思います。
これはどうでもいい話かもしれませんが、01カルコン50のボディ形状の方が、丸型らしさが強くて個人的には好きだったり。
21カルコン投げてみた
21カルカッタコンクエスト100を投げてきたので使用感を以下に書いていきたいと思います。
合わせたロッドはシマノのスコーピオン1652R-5とGルーミスのE6X 782MBRといういわゆるバーサタイルな番手です。
5g以下:ベイトフィネス
ロッドの強さがそもそも合ってない条件下で、5g以下のルアーを投げてみました。
キャストしにくさがかなり出てくるのは4グラム台という印象。
ただスプールのレスポンスがめちゃめちゃ良いので、飛んでるよねこれ?という錯覚を起こすレベルです。
スーンと抜けていくフィーリングを、5グラム切るルアーで感じられるというのは恐怖です。
とはいえ5g台が気持ちよく扱えているのかというと、快適さや正確なキャスト精度が物足りないなーとなる感じ。
タックルバランスや人によっては全然問題ないじゃん!となるかも?というなんとも曖昧な表現になるなんともな印象というのが正直なところです。
7g-10g
7gから10グラム辺りは得意中の得意。
ピッチングも低弾道で気持ちよく伸びてくれます。
サイドハンドキャストではとにかく狙ったところに決めやすい、これまた恐ろしい投げやすさ。
ここに関しては19アンタレスより優秀なんじゃないかと思います。
33mm径というのを考えれば当たり前かもですが、19アンタレスも大好き人間からすると少し寂しいようなでも嬉しいような。
とにかくこのあたりのルアーウェイトはスイートすぎてめちゃめちゃ気持ちいいです。
1/2oz以上
14g以上の重さももちろん投げやすいです。
重めのルアーになるとちょっとスプールレスポンスが良すぎるのでは、と思いきやなかなか懐深い印象。
スーパーヘビーなルアーを扱うにはフィネス寄りすぎるかもですが、この「バーサタイル性」はおかっぱり1本アングラーには本当にたまらないやつです。
キャストフィール
この21カルカッタコンクエスト最大の魅力はキャストフィールなんじゃないかと思います。
軽いルアーでもスプールがめちゃめちゃ回転するそのレスポンスの良さ。
スーッと抜けていくフィーリング。
アンタレスで味わえた無重力フィールに似た、それをより軽やかにした抜け感、回転フィール。
これが21カルカッタコンクエストに備わった、非常に官能的な魅力になります。
バイブレーションを投げた時の静かに、でも激しい、なんとも言えないキャストフィールはちょっと独特な気がします。
ブレーキ弱めすぎたかな、と思いながらもバックラッシュせず、内心ひやひやしながらも、安定と不安定の間を行く矛盾したフィーリング。
SUVのような安定感とスポーツカーのようなレーシーさを両立させたような、そんな感じが本当に独特。唯一無二。ここ21カルコンで最も気に入っているポイントです。
21カルカッタコンクエストのブレーキ
カルカッタコンクエストのブレーキはSVSインフィニティ。
いわゆる遠心力を利用したブレーキで、最後までよく伸びるというのが特徴のブレーキです。
21カルコンのブレーキなんですが、フィーリングがたまりません。
キャストフィールの項で既に触れていますが、安定感あるのにレーシーなんです、
今までの遠心の感覚だとちょっとバックラッシュしそうだなと思うところでバックラッシュしない安定感。
でも遠心らしく最後までビューっと飛距離が伸びていく感覚。カリカリにチューンしたかのように飛んでいくのです。
微妙な調整も可能でピーキーさは全くなく、ダイヤルに非常に素直。
ダイヤルに素直なんだけれども、強めにかけてもルアーが飛んでいく、伸びていくフィーリングが味わえます。
巻き心地
箱を開けてクルクル回したところで「巻き心地」はわからない。かもしれませんが。
箱出し状態では正直19アンタレスの方が巻き心地やばいよ、という印象でした。
アンタレスのヌルヌル感というか、何も巻いてない感は本当にエグいです。
なるほどシマノはこうやってアンタレスの世界を保っているのか、と思ったり。
それはさておき、じゃあ21カルカッタコンクエストの巻き心地は悪いのかと問われれば、全くそんなことはありません。
ルアーをリグって巻いている時のスムースさ、サクサク、そして楽さ。
ハイギアを選んでもこの軽い巻き心地というのはもうさすがとしか言いようがないです。
カルカッタコンクエストワールドは確かに広がっておりました。
巻き取りパワー
HG(ハイギア)を選んでみました。
ハイギアになると引き抵抗の強いルアーを巻くのにしんどいこともありますよね。
しかし「インフィニティドライブ」が採用されているからなのか、やはり巻き取りにパワフルさを感じられるような気がします。
インフィニティドライブは「より強く軽い巻き上げを実現」するために導入されたシマノテクノロジーのひとつ。
ソルト用リールには採用されていたこの技術。淡水用には採用されてこなかったのですが21カルコンでついに採用されたという噂のテクノロジーです。
大きなブレードのスピナーベイトや大きなクランクベイトなど、ノーマルギアで巻いても重みも感じるルアーを巻いていて「ノーマルギアもしくはローギア以上」に軽く巻けるというのはありません。
至極当たり前ですが、もちろん負荷を感じます。が、その度合い、しんどさはかなり軽減されているんじゃないかという印象です。
21カルコン100、買うならHGかノーマルギアか。
21カルカッタコンクエストを購入する際悩むポイントの一つがハイギアかノーマルギアか。
カルカッタコンクエストならノーマルギアでしょう、と思ってもいたのですがハイギアを選んでみました。
理由の一つはハイギアの汎用性。
ノーマルギアだと、ノーマルとはいえハンドル1回転58㎝という「ローギア枠」にくくられる巻き取りスピードになります。
巻きで使いたい場合、特に引き抵抗の強いものやディープクランク等に最適ではあるのですが、おかっぱり1本で釣りをする場合ローギアチックなノーマルギアより、ハイギアの方がより幅広く釣りができるのではと考えハイギアを選びました。
もう一つの理由は「インフィニティドライブ」。
実際使ってみてというのは上で触れましたが、巻いていてしんどくないハイギアというのは魅力ですよね。
最後もう一つ理由があるのですが、これは01カルコン50と使い分けたかったという超個人的などうでもいい理由なのでここでは割愛します。
立ち位置は:アンタレスやメタニウム等と比較
もっと軽いルアー投げたい!ならアルデバランBFSやアルデバランMGLがいいでしょう。
大遠投したいなら21アンタレスDCや、同じカルカッタでもカルカッタコンクエストDCシリーズがいいでしょう。
自重が気になる、もっと軽いリールがいい、というならメタニウムでしょう。
少し重めのルアーもというのであれはバンタムがいいでしょう。
カルカッタコンクエストより巻き心地が「ヌルヌルヌメヌメエアリー」なのはアンタレス。
アンタレスにはアンタレスの巻き心地やキャストフィールに独自の世界観があり、シマノプライド、シマノ的旗艦哲学みたいなものがあるんだぁというのをこのカルコンに触れて感じました。
アンタレスと比べて、もう少し軽いルアーを、そしてもう少し手返し良く、撃ちも巻きもバーサタイルに楽しみたい。そんな方は21カルコン100で間違いなしです。
21カルカッタコンクエスト100総評
◎ルックス
◎キャストフィール
◎飛距離
◎巻き心地
◎対軽量ルアー
軽量ルアーに対する懐の広さ、スプールレスポンスの良さに驚きます。
そして気持ち良すぎるキャストフィール。
愉しすぎる巻きフィール。
ハイギアであればよりバーサタイルに使えます。
重さはあるも、ボディがコンパクトなので操作性や軽快さを生んでいて、それもまたバーサタイルさに貢献しているわけです。
まとめ
21カルカッタコンクエストについてでした。
21カルカッタコンクエスト100/101のハイギアは特に汎用性高く使いやすい、だけじゃなく本当にモノとしての質感を楽しめる素晴らしいリールになってました。
ここまでお読み頂き、本当にありがとうございました。