今日はリールのギア比についてです。
一般的にギア比はどういう釣りをするかを基準に使いやすいスピードを選ぶわけですが。
ビギナーの頃、いや、今でも個人的には悩めるテーマです。
ということで今日もBassmasterからマーティ・ロビンソンプロのインタビュー?記事“How do you chose the right gear ratio?”を翻訳し、勉強したいきたいと思います。
ギア比について
まだバス釣りを始めたばかりのような人にはギア比は頭を悩ませる問題だとマーティプロ。
すこし前までは、ギア比のラインナップは少なく、遅いか速いかしかなかった、もしくは選択肢がなかったんです。
が、この記事にあるように、今ではスロー(たとえば5.1:1)、ミディアム(たとえば6.1:1)、ファスト(たとえば7.1:1)というように選択肢が多くなっているのが今日のバス釣り。
8.1:1というハイスピードギアもありますね。
これはほんとに悩ましいです。
ちなみに5.1:1っていうのはハンドル1回転でスプールが5.1回転するよという意味になります。
それではマーティプロの解説にいきましょう。
スロー
A slow reel is the ideal choice for most crankbaiting. A reel with about a 5:1 gear ratio is going to help you get your baits to their maximum depth and also give you superior feel, so you know exactly what’s going on with your lure.
ギア比の低い、ローギアモデルはクランクベイトを投げるときに良いですよと、マーティプロ。
クランクベイトを巻くフィーリングが良く、何をしているかわかりやすいというのがGOODポイントです。
ハイギアになると確かに巻き抵抗の強いクランクベイトは巻いていて重いなーと思うことがあります。
ブレードの大きいスピナーベイトなんかも重い巻き心地になります。
浅いところを泳ぐようなクランクベイトだったり、小さいクランクベイトであれば、ハイギアでもそこまで巻き重りすることはないです。
が、深いところを潜るようなクランクベイトや、ビッククランクベイト、マグナムクランクなんかはローギアの方が巻いていてしんどくないのは間違いないでしょう。
ミディアム
Reels with a gear ratio in the neighborhood of 6:1 are your workhorses. They get the bulk of the duty with most bass fishing applications, and in a pinch you could do the things best served by slower or faster reels by cranking slower or faster.
速くも遅くもできるというのがミディアム、6.1:1のギア比です。
どんなシチュエーションでも幅広く対応できる、悪く言うとどっち付かずのギア比がミディアムスピードです。
スピナーベイト、ジャークベイト、スイムジグ、トップウォーターなどなど、あらゆるルアーが使いやすいのがミディアムと、マーティプロ。
ローギアだとスピナーベイトはすこし遅すぎて、ハイギアだと速すぎると、マーティプロは感じているようです。
確かに何にでも使いやすいスピードだと思います。
ただやっぱり回収しようというときに少し遅さは感じます。
が、確かに色々やりやすいスピードなのかなと、色々思い返してみて改めて思いました。
ファスト
A high speed reel is my choice for techniques like flippin’ and pitching or worming — anything where you’re working the bait for a short stretch and then hustling it in to make another presentation. When you’re pitching and fighting a big bass in close quarters, you need to be able to catch up to that fish quickly if she heads toward the boat. You can only do that with a fast reel.
昔のハイギアリールにはリール自体にパワーがなく、でかい魚とやりとりする際のガチガチなセッティングで釣りをすればそれに耐えられないクオリティだったと。
しかし今はそんなことなく、リールのパワーも上がり、かつ稲妻のように高速なリトリーブが可能になったとマーティプロは言います。
で、何に使うのかというと、フリッピングやピッチングなとでワームをピンスポットに撃つ釣りに使うと。
近場で魚とファイトするとなると、魚が急に走り出したとき、フッキングが上手く決まらないことがあるんです。
そんなときにハイスピードであれば、即座にワームフックがバスの口や顎を貫いてくれるんですね。
また撃って落として回収して、という釣りのテンポは速いので、ハイスピードであればそのリズムが崩れにくいというメリットがあります。
ギア比について+α
マーティ氏は触れていないことが一つあります。
それは手元にあるリールのギア比はある方法で変えられるというもの。
1つ目の方法は「糸巻き量を減らす」というもの。
2つ目の方法は同じモデルの違うギア比のギアをメーカーから購入し交換するというもの。
ちょっとだけこの二つについて説明します。
糸巻き量を減らす
もしハイギアのリールを持っていて、ちょっとスローに巻きたいなと思ったら。
スプールに巻くラインの量を減らしてみましょう。
スプールに巻いている糸の量が減ると、スプールの直径が小さくなります。
スプールの直径が小さくなると、ハンドル1回転で巻きとるラインの量が減ります。
イコール、ルアーが進む距離が短くなる。イコール、スピードはスローになる、というわけです。
スプールに巻くラインの量を減らすと生じる作用は他にもあります。
巻くラインの量を減らすと、直径が小さくなり、スプールの回りだしが軽くなり、より軽めのルアーが投げやすくなります。
デメリットは直径が小さくなることで飛距離が伸びなくなるという点。
回転力が上がるということはその分ブレーキを強くする必要が生じます。
飛距離が落ちるのはブレーキのせいだけではありません。
大きいホイールの自転車と折りたたみ自転車のような小さいホイールの自転車をイメージしてください。
一度強い力で漕いだ場合、どちらの方が一漕ぎで長い距離進むことができるでしょうか。
折りたたみ自転車は多分、漕ぎ出しは軽く、力を必要としなくても進んでくれると思います。
大きいホイールの自転車は、漕ぎ出しにパワーがいるかもしれませんが、進みだすと長い距離走ってくれると思います。
(想像してたら自信なくなってきたぞ・・・)
これがスプールに巻くラインの量を調整した時に起こる物理(?)で、手持ちのハイギアリールを味変したいときにできるちょっとしたチューンになります(笑)。
ちなみに逆の、ローギアのハイギア化はできません・・・。
ギアを交換する
ローギアのハイギア化がしたい場合は、ギアを自分で交換するという選択になります。
自分の持っているリールの違うスピードのピニオンギアとドライブギア(メインギア)をメーカーから取り寄せ、自分で組み替えるという方法をとれば、わざわざ2台買う必要はなくなります。
が、ギアだけを取り寄せてどうにかなる場合、ならない場合ありますので要注意ですし、自分でいじったりすると組み立てられなくなったときや、パーツを紛失してしまったとき、破損してしまったとき、どうにもなりません・・・。
メーカーも補償してくれなくなると思うので、ビギナーにはあまりお勧めしません。
私も痛い思いをしています(笑)。
まとめ
リールのギア比、多すぎちゃってわけわからん、ってなると思うんですよね。特にビギナーの方は。
どうやったらこのルアーの能力を引き出せるのかとか、このルアーの使い心地はこうだとどうなのかとか、初めはわからないと思うんです。
で本当に困るのが色んな意見が世の中にあるということ(笑)。
フッキングという観点で、ハイスピードギアはクランクベイトにも向いていると考える人もいます。
またハイスピードの方がクランクベイトなどの巻き物の横移動がブレずに安定するからいいという意見もあります。
巻き物で魚がいるかいないか手早く、短時間で探りたいからクランクベイトでもスピナーベイトでとハイギアにするという考えもあります。
じゃあどうしたら…っていうのは結局自分で見つけないとわからないという…。
とりあえずビギナーの方は極端なギア比選択を避ければいいかなと思います。エクストラハイギアやローギアはまず置いておくということですね。
まずはギア比6や7というスピードで色々楽しんでみましょう。
どの道、バス釣りにハマればリールは増えていくので、6でも7でも1個あれば当番機会は必ずありますから(笑)。
ということで今日はマーティプロのギア比講座でした!
Thank you for reading!