「スパイベイト」というジャンルのルアーがアメリカで、そして日本でも流行っています。
スパイベイトってなに?何がポイントなの?と思う方も多いかと思います。
何を隠そう、私がそのひとり。
今日はBassmasterからバーニー・シュルツの記事“The first spybait”を翻訳し、スパイベイトについて理解を深めたいと思います。
ペラが前後に。
出典:DUO
ダブルスイッシャーとそっくり、というか同じというか、見ただけでは違いはわからないといいうか。
ペラが前後についている点は、ダブルスイッシャーと同じです。
ダブルスイッシャーとスパイベイトの違いは、沈むか沈まないか。
ダブルスイッシャーはトップ。スパイベイトは沈むのです。
スパイベイトを解剖する。
「スピンベイト」ともいうスパイベイト。
ハードベイトで、ミノーのような形で、前後にペラがついている。
これがスピンベイトの外見的特徴です。
上にも挙げたように、沈むことも特徴です。
Regardless of how they are weighted, a good spinbait should fall horizontally with a subtle wobble through the water column when paused.
いいスピンベイトは、重さにかかわらず、絶妙な揺れを伴いながら水平にフォールするんだとバーニーは言っています。
投げ時
スパイベイトはクリアウォーターに強いということで、その理由をバーニーシュルツはこう語ります。
One is profile. Slender and minnow-shaped, they appear as natural forage.
まずはその形。
スレンダーでナチュラルなルックスが、自然界に存在する獲物そっくりであるという点。
生きたベイトフィッシュらしいフラッシング、透け感等を演出できるのがクリアウォーターに強い理由になると。
それならミノーでも、と思いますよね。
で二つ目の理由にペラが挙がります。
But what separates them from other subsurface hard baits is their revolving spinners, which flash and emit a subtle clicking sound during rotation. The props also create turbulence, which helps to fool bass tracking the lure from behind
フラッシングに絶妙なクリック音。そして波動。
ペラが生み出す乱水流が後ろから追いかけてくるバスを騙すんだとバーニーシュルツは言っているのです。
しかし、本当にただそれだけが釣れる理由なのか。
バーニーシュルツは最後に、バスがこういうルアーを見たことがないからハマってるんじゃないかと言うんです。
いや、見たことがないんじゃない。長いこと見ていなかったからだ、と。
スパイベイトの歴史
Photo by Joe Stagnitti Collection
スパイベイトの源流を遡ります。
1900年代、その頃のルアーメーカーは表層直下を引ける「アンダーウォーターミノー」を開発、テストし始めていました。
もちろんウッド製のボディ。
ボディ内部や外に、お腹のセンターに沿ってウェイトを取り付け、沈むスピードを調整していました。
当時のタックルでは遠投が大変だったということで、自重が大切だったとか。
タックルの苦労もあり、トローリングで使われることも多く、トローリングでもよく釣れたんだそうです。
その後の歴史
このアンダーウォーターミノーを手掛けた先駆者に、サミュエル・フレンドがいました。
サミュエルの作るアンダーウォーターミノーは、作りに粗さがありながらもよく釣れた、そして人気があったと言われています。
アンダーウォーターミノーの人気が出ると、色んな種類のものが登場したり、模倣品も出たり。
大企業だったヘドンやシェイクスピア、サウスベンドというメーカーも独自のミノーシェイププラグを製造販売し始め、サミュエルのようなビルダーを販売量や品質でも上回るようになりました。
というのがスパイベイト、アンダーウォーターミノーの歴史になります。
注目されるジャパンスピンベイト
と、ここまでスパイベイトの特徴と歴史を見てきました。
近年アメリカでスパイベイトが注目されるようになったのは、ケヴィンヴァンダムをはじめとするアメリカのトップアングラーたちが、このスパイベイトを手に、トロフィーをGETしてきたからなんですよね。
具体的にどんなスパイベイトを使っていたのか。
ケヴィンはDUOのレアリススピンベイト80を使っていたということが明らかになっております。
(シャロー道さんより)
1900年頃アメリカで生まれたこのアンダーウォーターミノー。
21世紀日本で生まれたアンダーウォーターミノーがアメリカへ渡り、活躍しているのです。
アンダーウォーターミノーの紆余曲折。とっても面白いですね。
まとめ
スピンベイトの歴史、古いんですね。
1902年とか1904年って日英同盟、日露戦争ですよね(笑)。
その頃既に、ステルスペッパーの源流ともいえるようなルアーがこの世にあり、当時のバスフィッシング界を席巻していたなんて・・・。
驚きですね。
ペラが生むフラッシング。
リアルな小魚ボディ。
絶妙な波動とサウンド。
ちょっと色々使い比べて、入り込んでみたい。そんな世界でした。
というわけで今日はスパイベイトについてでした!
Thank you for reading!